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2018年1月17日 (水)

【マッチサマリー】 トップリーグ トーナメント第2節 NTTドコモ戦

負ければトップチャレンジリーグへ自動降格。まさに崖っぷちの状況で迎えた総合順位決定トーナメント第2節は、大阪・ヤンマースタジアム長居にて1月13日(日)11時30分キックオフで行われました。

相手はレギュラーシーズンを6勝7敗で終えたNTTドコモ。昨年9月24日に行われたレギュラーシーズンでの対戦では21-31で敗れています。今シーズン2度目の大阪ダービーが降格回避をかけた戦いになりました。

 

【前 半】

試合はSO野口のキックでスタートします。前節の宗像サニックス戦では、セットピースやモールなどの強味を完全に消され、80分を通して自分たちの戦いができませんでした。この日はがっぷり四つに組み合う立ち上がり。シーズンを通し課題であった、試合の序盤での失点もなく、攻められても粘り強くディフェンスし得点を与えません。

しかし、課題だったアタックはこの日も改善できませんでした。9分には22mラインの内側へ攻め込み、ラインアウトからドライビングモールへと得意の形に持ち込み残り5mまで迫りますが、CTBファインガのノックオンでトライには至らず。さらにラインブレイク能力の高いFBマシレワも相手ディフェンスにマークされており、スペースを与えられず好機を作るのがやっと。

そんな展開ながら、先制したのはライナーズ でした。25分、NTTドコモ陣内でLOトンプソンが相手のボールにからみノットリリースザボールのペナルティを得ます。SO野口のPGが決まり3-0とします。

その後、ライナーズもペナルティが増え、35分には自陣でノットロールアウェイ。イージーな位置からNTTドコモのSOフィルヨーンにPGを決められて3-3と追いつかれます。

結局、両チームミスもペナルティも多く、お互い5つずつのペナルティを犯しながら、3-3のまま前半が終了します。

 

【後 半】

前半の流れから、どれくらい修正できるか。ペナルティを減らせるかに注目が集まった後半ですが、先に修正したのはNTTドコモでした。

後半3分、ペナルティを続けてしまうとNTTドコモに一気に攻め上がられ、ディフェンスが後手に。連続攻撃からオフロードパスをFL金勇輝に通されて、トライを奪われます。コンバージョンも決まって3-10。

後がない戦いで先にトライを奪われた焦りからか、徐々に規律に乱れが出てきます。ペナルティの数も前半以上のペースで積み上がり、自分たちのペースを取り戻せません。9分にPGで6-10と追い上げますが、すぐに自らのペナルティで6-13と突き放され、またも7点を追う展開に。

そして23分、NTTドコモSOフィルヨーンが絶妙のハイパントでアンストラクチャーを作り出すと、ルーズボールをキャッチしたNTTドコモは一気にアタックのテンポを上げてゴール前へ。なんとかCTB井波が戻ってディフェンスするも、タックル後の相手のプレーへの妨害が故意の反則ととられイエローカード。シンビンとなり10分間の退場となります。

1人少ないライナーズは防戦一方となり、直後にトライを奪われて6-18。1トライでは追いつけない点差を付けられてしまいます。

どうしてもトライを奪いたいライナーズはCTBアーウォン、No.8統悦、SH榎本、SO重光の4人を一気に投入すると、テンポが変わります。

29分、LOストーバークが敵陣22m内のラックからピックアップし、タックルされながらも突き抜けてトライをもぎ取ります。SO重光のコンバージョンも決まり、13-18。5点差と射程圏に捉えます。

あと1本取れば、そして得点さえ与えなければ勝利することができる点差と時間。14人の時間をこのまましのぎ15人になれば勝機が見えてくると思われましたが、CTB井波が帰ってくる直前の33分、CTBアーウォンが反則のでシンビンに。一時13人になり、攻撃力が著しく低下します。

結局、最後のアタックも実らず、逆にPGを決められ13-21となったところで試合終了。敗戦と同時に、トップチャレンジリーグへの自動降格が決定しました。

 

ファンの皆さまにはシーズンを通し熱い声援をいただいたにも関わらず、トップリーグから降格という結果になってしまいました。選手・スタッフ全員がこの経験を糧とし、必ず1年でトップリーグに戻ってきます。引き続きのご声援、よろしくお願いします。

 

 

坪井監督コメント

「今シーズンを通して、協会関係者の方だけでなくメディアの方にも大変お世話になりました。感謝申し上げます。逆境の中、選手たちは最後まで近鉄のプライドをかけて戦ってくれましたし、胸を張って欲しいと思います。勝ちきれなかったのは私の責任です。トップリーグでの厳しい戦いの中、選手はひたむきに努力し続けてくれましたし、スタッフもチームの為に最善の努力を続けてくれました。今シーズン築き上げたものをグラウンドで示して結果を出せなかったのは私の責任です。この経験は近鉄が進化する大きな起点だと思います。近鉄は必ず1年でトップリーグに戻ってきます。最後に、どんな状況でも近鉄ライナーズを熱く力強く応援してくださったファンの方に改めて感謝を申し上げます。チームは何度勇気づけられ、背中を押していただいたことか。本当に有難うございました」

 

樫本キャプテンコメント

「本日は有難うございました。ドコモさんのアタックに対して前に出て対応できたのは想定通りでしたが、こちらのアタックでミスが出てしまいました。アタックでのミスはこの試合だけではなく、シーズン通して多かったですし、最後も出てしまいました。やろうとしていることの精度、トライを獲りきることが課題です。これは私の責任でもありますし、来シーズンに向けて変えていきたいと思います。今シーズン得たものをさらに良くして継承していきたいと思います。一番悔しいのはファンの方、そして今日試合に出られなかったメンバーだと思います。選手全員が今まで以上に『試合に出る』と強く思って、来年全体に上がっていくという気持ちで練習していきます」

 

試合の写真は、フォトギャラリーをご覧ください

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(写真:加守 理祐)