キヤノンイーグルス戦レポート
第11節のキヤノンイーグルス戦は、今シーズンのリーグ戦最後のホーム花園での試合。予報は雨だったにもかかわらず、たくさんのライナーズファンがバックスタンドとスコアボードの下に集まってくれました。
10重光のキックオフで始まったこの試合は、序盤からライナーズがキヤノンに猛攻を仕掛けます。まずは、3分にラインアウトから出たボールをテンポよくFW・BK一体となった連続攻撃を仕掛け、ラックから9金-12イエロメ-11森田とボールを回し、そのままインゴールまで走り切りトライ。13大西のゴールも決まり、7-0。その後すぐにラックから出たボールを10重光がパスダミーで相手ディフェンスラインの裏に出て13大西-15高-14ギアと渡り、そのままインゴールまで入りトライ。13大西のゴールは決まりませんでしたが、12-0。
接点で勝るライナーズは、開始6分で2トライを取り、ゲームを有利に進めます。しかし、12分にゴール前のスクラムから左右にボールをうまくつながれ最後は8にインゴールに飛び込まれトライを取られます。12のゴールが決まり、12-7。16分には13大西のペナルティキックが決まり、15-7。さらに23分にはラックから出たボールを4トンプソン-10重光-11森田と狭いスペースを短いパスでうまくつなぎ、さらに内側にサポートした8佐藤にパス。佐藤が作ったラックサイドを猛スピードで走り込んできた15高に9金がパス。そのまま飛び込みトライ。13大西のゴールも決まり、22-7。リードを広げます。
その後ライナーズは、キヤノンの10の巧みなゲームコントロールと8を中心とした強いコンタクトにリズムを作ることができず、30分にペナルティーゴールを決められ、22-10。そのまま前半を終了します。
後半も開始早々の1分にラックから出たボールを左に展開。10重光から12イエロメがラインブレイク、13大西-11森田と短いパスをつなぎ技ありのトライ。27-10とさらにリードを広げ、この試合のボーナスポイント獲得を決めます。しかし、ここからゲームの流れが二転三転します。5分にキヤノン22にトライを奪われると、11分にも自陣から10高がカウンターアタックを仕掛けて敵陣ゴール前まで迫り、決定的な場面を作りますが、キヤノン21にパスをインターセプトされて10につながれ再びトライを奪われます。ゴールも決まり、27-22と点差を詰め寄られます。
16分にゴール前中央付近のペナルティキックを獲得したライナーズは迷わずタッチキックを選択し、FW勝負を仕掛けます。ラインアウトの後方で5松岡が確実にキャッチ、しっかりバインドされたモールは一塊となってゴールラインを越え、最後は1豊田が押えてトライ。32-22。しかし、すぐに攻め込まれ、キックオフからノーホイッスルでゴールポスト下にトライを奪われます。ゴールも決まり、20分を残して3点差まで点差を詰められます。
ここでこの日何度も素晴らしいランニングを見せている高が攻撃の起点となります。球出しが乱れたラックから10重光がワイドに大きなパスを放ち、15高がライン際を快走。タッチラインギリギリの位置でタックルされながらサポートした11森田にパス、そこから、森田-7タウファ-1豊田とすべてオフロードパスでつなぎ、そのままゴールに飛び込んで豊田がこの日2つ目のトライ。難しい位置からのゴールキックを10重光が蹴りますが、ポストに当たって決まらず、37-29。
ここからゲームはさらに激しい展開となります。
26分にキヤノンは、ゴール前でうまくモールを押し込んできます。ライナーズは必死のディフェンスでゴールラインを守りますが、モールが再三崩れ、最後はペナルティートライとなり、ゴールも決まり、とうとう37-36の1点差まで詰め寄られてしまいます。
ライナーズ最後の得点は、31分のゴール前スクラムから。相手とスクラムがうまく組めずフリーキックを獲得。9金が素早い動きでタップキック。金から後半24分途中出場の19ラトゥイラにパス。そのまま強引に複数のディフェンダーを引きずってインゴールに飛び込んでトライ。10重光のゴールも決まり、44-36。ライナーズは残り時間をペナルティーゴール1本のみで守りきり、44-39で辛くも逃げ切りました。
キヤノンの粘り強い攻撃に苦しめられ、厳しい戦いとなりましたが、何とかボーナスポイントも獲得し勝利することができました。前半節は接戦を落とすこともありましたが、12月からの後半節は、リコー、ヤマハ発動機、キヤノンと厳しいゲームに勝ち星がついたことは、ライナーズにとって残された試合に向けて大きなポジティブな材料になるかと思います。次戦は、12月22日(土)秩父宮ラグビー場でNTTコミュニケーションズシャイニングアークスとの対戦です。まだまだ上を目指して頑張りますので応援よろしくお願いいたします。