トップリーグ2ndステージ第1節 NTTドコモ戦レポート
ジャパンラグビートップリーグ2013-2014のセカンドステージが開幕。
前日11月30日のゲームも予想に違わぬ僅差勝負が多くなった。
12月1日近鉄花園ラグビー場、本拠地を大阪とするチーム同士「大阪ダービー」。
試合前から近鉄、NTTドコモサポーターの応援合戦でスタジアムは熱気に包まれた。
「WE ARE LINER! WE ARE LINERS!!」
晴天に恵まれ、絶好のラグビー日和。
近鉄10番重光のキックオフで試合が開始された。
5分 ドコモの激しい連続攻撃により自陣22m付近で近鉄はホールディングの反則。
ペナルティーキックを決められ、0-3、先制点を許します。
すぐに近鉄は反撃に転じます。
9分 11月の日本代表ヨーロッパ遠征で体を張ったプレーで活躍した6番トンプソンがドコモ10番のキックをダイビングチャージ、そこから怒涛のラッシ。ドコモはペナルティーを犯します。すぐに9番金が速攻を仕掛けるがタッチに押し出されます。しかし、ノット10mバックでペナルティーキックを獲得します。10番重光がペナルティーキックを難なく決め、3-3の同点に追いつきます。
11分 ドコモは大応援団の声援を受け、力強い攻撃でテンポ良く連続攻撃。近鉄は7番タウファらの激しいタックルで対抗するが、ドコモ10番茂木がうまくディフェンスラインの裏にキックを落とし、11番パエアが左隅インゴールで押さえトライ。ゴールは決まらず、3-8。
「倍返し!倍返し!」近鉄も心強い応援団の声援を受け、気持ちの入ったタックルと激しいブレイクダウンで応戦。
19分 敵陣22mラインアウトから左右にテンポ良く連続攻撃。13フェイズを重ね、最後は10番重光がミスマッチを見逃さず突き、スルスルっとラインブレイク、そして中央にトライ。重光のゴールも決まり、10-8。逆転します。
勢いがついた近鉄はフォワード・バックスが一体となって思いきりの良いアタックを繰り返します。
24分 近鉄は敵陣22m付近のラインアウトからモール形成しグイグイとドコモに圧力をかけます。最後はモールサイドの一瞬の隙を9番金が鋭く突き、抜け出し、右隅にトライ。ゴールは決まらず、15-8。
その後、激しい攻防が続きますが、このスコアのまま前半は終了します。
後半はドコモのキックオフで再開されます。
ドコモは執拗にラック周辺を攻め続けリズムを作り、近鉄ゴールライン目前まで攻め込みますが、近鉄は前半同様、6番トンプソン・7番タウファの好タックルなどでなんとか凌ぎます。
暫く、一進一退の攻防が続きます。
20分 敵陣10m付近、近鉄がラインアウトからバックスに展開、1フェイズ目でボールをファンブル、そのボールをドコモに拾われ繋がれ、最後はドコモ22番茂野が約45mを独走し右隅にトライ。ゴールは決まらず、15-13。
24分 敵陣10m付近ラック内でドコモがハンドの反則。
重光がペナルティーゴールを決め、18-13。
その後近鉄は、ドコモの波状攻撃と自らのミスで自陣から中々抜け出せません。
苦しい時間帯が続きます。
34分 ドコモ23番リアンが大きく外側にキックパス、そのボールを22番茂野がダイレクトでジャンピングキャッチしそのままトライ。ゴールが決まり、18-20。
残り5分で逆転を許します。
ホーム花園。絶対に負けられない近鉄。
フォワードとバックスが一体となって、集中力のあるアタックで攻め続けます。
38分 ドコモが我慢しきれず、オフサイド。
敵陣22m ほぼ真正面、キッカーは10番重光。
「入れー!」のサポーターの声に後押しされ、ゴール成功。
21-20で土壇場で逆転。
このスコアのままノーサイド。
1点差の勝利。
ファーストステージ、接戦を落としたクボタ・キヤノン戦を考えれば前進。
ただこれに満足するようであれば、今後のリーグ戦、その先のワイルドカード、日本選手権出場と道は険しく、甘くない。
この試合の反省点を良薬とするには、相当の覚悟が必要だ。
更なる「アグレッシブ リバイブ」に期待したい。
(本文敬称略)
【マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた 金 哲元選手コメント】
チーム全員の諦めない頑張りのおかげです。
チームが勝てて良かったです。それにつきます。
【前田監督からサポーターの皆様へ】
ホーム花園で多くのサポーターの皆様に応援に来ていただき、試合ができた事に感謝申し上げます。
ゲーム内容は、要所でのミスが重なり、思うように得点を重ねる事ができませんでした。
後半においては、殆どがディフェンスの時間となってしまいました。
連戦になりますが、引き続き課題克服に取組み、心身のコンディションを整え、毎節戦っていきたいと思います。
今後も変わらぬご声援を宜しくお願い致します。
(写真:加守 理祐)