« 2013年8月 | メイン | 2013年10月 »

2013年9月

2013年9月 4日 (水)

日本代表強化合宿参加メンバーにトンプソン ルーク選手が選出されました

9月15日(日)から17日(火)に、日本代表候補による強化合宿(東京・府中)が実施されます。

強化合宿参加メンバーにライナーズのトンプソン ルーク選手が選出されました。

詳しくはこちら 

Img_6756

サポーターズクラブ会員の皆さまへ

9月7日(土)に秩父宮ラグビー場(東京都)で行われるクボタスピアーズ戦の入場券引換え、新規入会受付は、16時00分から17時40分までです。キックオフ直前の時間帯は混雑が予想されますため、入場券引換え、新規入会受付をお早めにお済ませいただくことをお勧めいたします。

2013年9月 3日 (火)

【お知らせ】9/13同志社大学戦(強化試合)中止について

9月13日(金)近鉄花園ラグビー場で予定されていました、同志社大学戦(15時キックオフ)は中止となりました。

9/1立命館大学戦レポート

Imgp5786

Imgp5797

 

 

 

 

学生からの黒星を防いだのはライナーズ5年目のSHだった。

 Bチームが対戦した立命館大学とのオープン戦で、北村一真に代わって後半出場した帝京大学出身の福地達彦がトライ・パスと自らのトライで19-15の勝利に貢献した。

 9月29日に開幕する関西大学Aリーグで優勝候補最右翼にいる立命大。1人目が下半身に、2人目が上半身に入るタックルを徹底したり、ターンオーバーの好機と見るや、3人目、4人目とボール争奪の局面に飛び込んでくるなど、ライナーズは磨き抜かれたデイフェンスに苦しんだ。

 

Imgp5808

Imgp5816

 

 

 

 前半は7-7の同点で終了した。福地がまず魅せたのは、後半7分だ。ラインアウトからのタップパスを受け、最後尾を抜ける。NO8天満太進に内返しを放ち、チーム2本目トライをアシストした。

 続く16分、ラック左サイドを駆け抜け、今度は自分で相手インゴールに飛び込んだ。19-7とリードは広がった。

 パナソニックワイルドナイツに0-48といいところなく敗れた翌日、福地のランは一筋の光明になった。相手の穴を見つける観察力、マーカーを一瞬で振り切るダッシュは、連敗、さらには格下の大学チームへの敗戦予感を一瞬で変えた。

Imgp5833

Imgp5839

 

 

 

 

 「自分の中では今日はそこそこできたと思う。でも、FWとのコミュニケーションがもう一つだったり、パスミスがあったりした。まだまだ課題はある」。達成感に浸らず、向上心は強い。

 ラグビーが好きで、自ら諦めず困難に挑戦するのも福地の長所だ。兵庫・甲南中学でラグビーを始め、エスカレーター式に甲南高校に進学した。FBなどでオール兵庫に選ばれたりしたが、全国大会出場経験はない。進路は関東の強豪でのプレーを求め帝京大にした。一軍出場経験はない。「でもレベルの高い所でやれるのは楽しかった」。ライナーズに加わったのも、トライアウトを受けた結果だ。

Imgp5976

Imgp6066

 

 

 

 

 

 1年目は左ヒザ前十字じん帯断裂、2年目は左足首脱臼骨折。ベテランなら選手生命に関わるような大ケガに見舞われながら、希望を捨てなかった。3年目は初めてシーズンを全うした。4年目の昨年は初めてリザーブメンバーにも選ばれた。確実に進歩を遂げている。

 前田隆介監督は期待を寄せる。「福地は少しずつよくなってきている。他のSH3人と良いポジション争いをして個を磨いてほしい。まだまだ成長してもらわないと。」

 福地はライバルたちを冷静に捉える。「金さんは間違いを正解にできる能力の高さがある。北村さんはSHとしてセンスが一番ある。森はテンポを上げていける」

 福地は自分自身の生き残りは「ディフェンス」と言い切る。今日はオフェンスでアピールできた。強みを出せることができれば、5年目で初のトップリーグ先発出場も夢ではない。

(文:スポーツライター 鎮 勝也)

Imgp5889

Imgp5957_2

 

 

 

 

Imgp5925

 

 

 

 

 

【ファンが選ぶマン・オブ・ザ・マッチについて】

 今回は有効投票数に達しなかった為、該当選手はございません。

トップリーグ第1節 パナソニック戦レポート

Img_8613w

Img_9049w_2

 

 

 

0-46。

 声の出ない開幕黒星だった。

 トップリーグ設立から10年で優勝1回、準優勝4回を誇る強豪、パナソニック・ワイルドナイツに地元、大阪のキンチョウスタジアムで完敗した。ホームの有利さを生かせなかった。

 

 試合前のトスに勝ったパナソニックは風上、バックスタンドに向かって左側を取った。台風が温帯低気圧に変わったとはいえ、グラウンド上は強い風が吹いていた。

 風下のライナーズはセオリー通りのパス中心のアタック。パナソニックはSHイーリー・ニコラス、SOマイケル・ホッブスのキックで敵陣に入るオーソドックスな攻めを見せた。

 先制されたのは前半12分、ラインオフサイドのPGをFB田邊淳に決められ、0-3とされる。16分には相手スクラムを押し切る。しかし密集に集中した直後、エアポケットとなった左サイドをNO8ホラニ・龍コリ二アシに突かれ、SHイーリーに先制トライを喫した(ゴール成功)。2分後の18分、自陣ゴール前のマイラインアウトの抜け球を同じくSHイーリーに拾われ、インゴールに飛び込まれる(ゴール失敗)。FB田邊にさらにPGを決められ、前半は0-18で終了した。

 

Img_8965w

Img_9004w

 

 

 

 風下ならば、風上に立った後半は、通常4トライまでは挽回できる、とラグビー関係者の間では言われている。18点差での後半突入なら健闘に分類される。巻き返しに期待がかかった。

 後半20分までスコアレス。動いたのは21分だった。自陣のラックからLO北川勇次の内返しのパスに反応した南アフリカ代表キャップ48のCTBジョンポール(JP)・ピーターセンに来日初トライを記録された(ゴール成功)。0-25となって崩れる。31、35、39分とインゴールを陥れられ、試合終了のホーンが鳴った時、スコアボードは0-48となっていた。

 前半28分、オーストラリア代表キャップ28の新加入のNO8ラディキ・サモ、CTBジーン・フェアバンクスが同時に負傷交代した不利もあった。それでも現実に獲得ポイントは0。逆にパナソニックには4トライ以上のボーナスも含め5を差し出した。

 

 重苦しい雰囲気が占める試合後の記者会見。前田隆介監督は言った。「いい感じで試合前一週間の練習ができたが、ケガ人が早い段階で出たこともあって、やろうとしていたことができなかった」。リザーブに入ったHO太田春樹主将に代わり、ゲームキャプテンをつとめたCTB森田尚希は「後半になって点を取らないといけない、ということが焦りにつながってミスが出た」と振り返った。

 

 敗戦の一番の原因はミスの多さだろう。つながらないパス、ノックオンが散見された。夏の猛烈な汗、試合途中から降り出した雨、開幕ゲームの緊張…。それらが絡み合い、ボールコントロールを狂わせた。先制トライはハイパントのノッコンのスクラムから生じた。2本目トライはラインアウトボールが抜けた。インゴールから近かったため、ロングボールを投げ、確保を狙ったが、精度が悪かった。プレー選択も疑問符がついた。自陣ゴール前のロングスローはコントロールの良さが鉄則。風下、ボールが滑るコンディションを考えれば、オールメンで2、4番ボールが妥当ではなかったか。「たら」、「れば」は禁句だが、あえて書けば、この失トライがなく、PGが決まっていれば、前半は3-11。8点差なら後半を迎える心構えはまったく変わっていたはずだ。

 

Img_9158w

Img_9039w

 

 

 この日のレフェリーは国内最高のA級を持つプロフェッショナルの原田隆司。試合を最も至近距離から見たトップ審判はミス続出の理由を説明する。「パナソニックの方がわずかだが、アンダープレッシャーでも相手に対して体を寄せてくる。最後まできっちりと体を当てに行っている。その差だと思う」。ワンプレー、ワンプレーを大切にする。コンタクトは常に全力。絶対に諦めない。パナソニックの姿勢は後半35分、WTB北川智規のトライに現れている。インゴール右隅でグラウディングしようとしたが、ライナーズが寄らないと見るや、中央まで回り込んだ。FB田邊のゴールキックの精度を上昇させるためだ。ゴール不成功、成功は37点と39点。この段階で勝負はついている。それでもわずか2点を貪欲に奪いに行く姿に、毎年のように優勝争いに加わるチームの真髄が垣間見えた。

 もちろんライナーズも勝負に賭ける動きが皆無ではない。ゴールキック時にWTB壇辻勇佑がチャージに行った。奇特である。突っ込んでくる人間がキッカーの視界に入り、ゴールキックに失敗すると、壇辻は2点をチームにもたらしたことになる。このような細かい勝利への執念の積み重ねが、大きい勝ちにつながっていく。

Img_8915w

Img_9101w

 

 

 

 

 勝利者インタビューでパナソニック・中嶋則文監督は第一声を放った。「開幕戦、近鉄は中井君が亡くなった。結束力を持って向かってくるのは分かっていた。難しい試合になると思っていた。前半、きっちりとした展開にしたかったが、それができた。後半はフィットネスが勝った」。

 5月、24歳で一人で旅立ったFL中井太喜を意識していたのはライナーズだけではなかった。敵将もまたそうだった。自分のためではなく、人のために戦う時、人間は尋常ではない力を出せることを知っていた。だからこそ、強い意志、執念でオープニングに臨んだのだ。

 

 今、必要なのは、今季からジャージーの左袖に縫い付けられた「NAKAI」の名前を声高に口走ることではない。生涯忘れることのないネームを一人一人が胸に刻み、タックルに、セービングに、キックに、パスに、ランに、一つ一つのプレーに体を張り、心を込めることである。2度と楕円球を持てない中井の代わりに命を懸けることである。

 この試合、敵味方関係なく感動させたプレーが果たしてあったか。

 バックスタンド中央左で「倍返し」、「取って帰れ」と雨に臆することなく大声を張り上げ続けたくれたサポーターが満足できる敗戦であったか。

 激しいコンタクト、高いフィットネスはもはやライナーズの代名詞ではない。他のチームも血のにじむようなハードワークを課してきている。もっと、もっと、愚直に日々のトレーニングに取り組まないといけない。

Img_9049w_3

Img_8803w

 

 

 

 かつてのウィニング・カルチャーはどこに置き忘れてきたのだろうか。

 日本選手権優勝3回、社会人大会(トップリーグの前身)優勝8回。

 1960年代後半から70年代前半にかけて、このチームには、WTB坂田好弘(現関西ラグビー協会会長)、SH今里良三(前ライナーズGM)、LO小笠原博(元ワールド監督)ら伝説のラグビーマンが数多く在籍した日本を代表するチームだった。リコー・ブラックラムズとの定期戦が今も存在しているのは、当時のこの国を引っ張ったトップの名残である。その頃、パナソニック(旧名東京三洋)は近鉄に及ばなかった。

 あれから40年。形態を変えたり、消えた強豪チームはたくさんある。新日鉄釜石、新日鉄八幡、三菱自動車京都、ワールド、カネカ…。「いてまえ打線」で一世を風靡したプロ野球球団、近鉄バファローズでさえ消滅した。その流れの中で、ライナーズは企業チームとして残っている。低迷した時期があったとはいえ、プレーヤーはその重みを今こそかみしめるべきだろう。失くしたものは取り戻すことはできないけれど、忘れていたものは思い出すことができる。中井の姿とともに、伝統の継承者としての誇りを忘れないことだ。

 

 

Img_8852w

 

 

 

 

 長居にあるキンチョウスタジアムのメインスタンドからは、北側に近鉄グループの新しい象徴、「あべのハルカス」が見えた。天王寺にある日本最高、地上300メートルを誇るビルは、今季からライナーズジャージーの左胸にプリントされている。試合前にはくっきりとそびえていた超高層建築は、試合終了直前に激しさを増した雨のため、かすんでいた。

Img_8738w

 

 

 

(文:スポーツライター 鎮 勝也)

 

(写真:加守 理祐)

 

【前田監督 記者会見コメント】

強風などの悪天候の中、たくさんのサポーターの皆様にお越しいただき、

熱いご声援をいただき、感謝申し上げます。ありがとうございました。

今日の開幕戦に向けて、良い準備を整えてきましたが、

良い結果に繋がる事ができませんでした。

シーズンはまだ始まったばかりです。

切り替えて、次節の準備をしっかりしていきます。

Imgp5292

 

 

 

 

 

2013年9月 1日 (日)

9/1(日)立命館大学戦 試合結果

9/1(日)近鉄花園ラグビー場で行われた立命館大学戦(17:00キックオフ)は 19-14 で近鉄ライナーズが勝ちました。

    【近鉄】    【立命館大学】

前半   7   -    7

後半  12   -    7

次戦は、9/7(土)クボタスピアーズ戦【17時キックオフ:秩父宮ラグビー場(東京)】です。

引き続き、熱いご声援宜しくお願い致します!