【マッチサマリー】ジャパンラグビートップリーグ第4節NTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦
9月17日(土) 14:00キックオフ
近鉄ライナーズ 対 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦が
ユアテックスタジアム仙台で行われました。
近鉄ライナーズにとって宮城県で初めてのトップリーグの試合となる今節。遠い仙台の地にも観客席にはいつも見慣れた応援旗が。
応援に駆けつけてくれたファンの方々の為にも絶対に負けられない戦い。
対戦相手のNTTコミュニケーションズシャイニングアークスとは昨シーズン、リーグ戦、LIXIL CUPと2度の対戦。近鉄ライナーズの2戦2勝となりましたが、どちらも最後まで勝負の行方がわからない激しい試合展開に。LIXIL CUPではトップリーグ史上初、同点による延長戦が行われました。
今シーズンも激しい戦いになることが予想されます。
近鉄ライナーズは経験豊富なベテランFL佐藤選手、昨シーズンは怪我に泣いたもののルーキー時代、一瞬のスピードから一気にトライまで持っていくなど存在感を見せ付けたCTB矢次選手を先発に起用。若手を起用しつつ要所をベテランで押さえたバランスのとれた布陣で挑みます。
また今節は前節に引き続き、SH金哲元選手のトップリーグ100試合目となるメモリアルゲームとなりました。
近鉄ライナーズのキックオフで試合が開始されます。
【前半】
3分
前半開始早々近鉄テンポの良いアタックを仕掛けます。敵陣22mライン付近NTTコムのホールディングの反則。ペナルティゴールを選択します。
重光選手のゴールが決まり 3-0
先制点の近鉄、対するNTTコムもボールを大きく動かすラグビーで反撃してきますが近鉄の懐の深いディフェンスで相手のアタックを寸断。
13分
近鉄自陣22mライン、NTTコムボールスクラム。近鉄のコラプシングの反則で相手にペナルティゴールのチャンスを与えてしまいます。
小倉選手のペナルティゴールが決まり、3-3
リスタートから近鉄の猛プレッシャー、NTTコムのタッチキックを11番南藤選手がクイックスロー、受けた15番宮田選手からハイパントキック。敵陣22m少し手前の絶妙な位置を狙ったキックは相手のキャッチと同時に11番南藤選手がタックル。すぐに立ち上がり乗り越えてターンオーバー。ボールを奪ったところすぐに4番ストーバーク選手が拾い上げゴール前5mまでボールを運びます。そこから右へ早い球出し、5番松岡選手がトライ目指し突進しますが、そこに待っていたのがNTTコム5番アイザック・ロス選手。松岡選手身体ごと抱えられボールを出すことができません。そこでモールアンプレアブルのホイッスル。トライならず。
近鉄決定的な場面をトライに繋げることができませんでした。
20分
近鉄自陣10mライン、NTTコムボールラインアウトからの攻防、近鉄がオフサイドの反則でNTTコムペナルティゴールを選択。
小倉選手のペナルティゴール決まり 3-6
24分
同じ位置からまたもや近鉄の反則。
小倉選手のペナルティゴールは外れスコア変わらず 3-6
試合序盤から少し反則が目立つ近鉄、得意のセットプレーも安定せず中々攻撃のリズムを作り出すことができません。そんな中での
32分
13番矢次選手のハイタックルの反則。危険なプレーとみなされイエローカード10分間の退場。
前半の残り時間14人での戦いを余儀なくされた近鉄。NTTコムもこのスキを逃しません。
34分
近鉄自陣ゴール前10m地点、NTTコムボールラインアウトからの攻撃。相手フォワードのサイドアタックに対して一人少ない近鉄は懸命のディフェンスを見せますが、バックスにボールを出されたところ、NTTコム12番石橋選手にディフェンスの間をするりと抜けられトライを許してしまいます。
小倉選手のゴール決まり 3-13
悪い流れを断ち切れません。
42分
近鉄敵陣10mライン付近NTTコムノックオンオフサイドの反則。近鉄ペナルティゴールを選択しますが、重光選手のゴールは外れ 3-13
~前半終了~
前半の反則数NTTコム4に対し近鉄が7、反則の数とセットプレー特にスクラムを修正し後半からの巻き返しをはかりたいところです。
前半3分の先制ペナルティゴール、重光選手
今季ここまで全試合フル出場の松岡選手(写真中央)
一瞬の加速が魅力の矢次選手
経験豊富な佐藤選手。この日もディフェンスで何度もチームのピンチを救ってくれました。
【後半】
後半の立ち上がり、前半の鬱憤を晴らすかのような近鉄のアタック。ボールを大きく動かし一気に敵陣へ。
近鉄敵陣22mマイボールスクラム。左へ12番ファインガ選手が縦に一つポイントを作ります。順目に4番ストーバーク選手が走りこんできましたがボールをファンブルしてしまいます。そのボールに反応した8番ラトゥイラ選手、できたラックから今度は右へ。ボールを受けた10番重光選手が相手に接近したところから裏のスペースへグラバーキック!転がったボールを2番樫本選手が上手く拾い上げてトライライン目前。
9番金選手からコーナーめがけて走りこんできた4番ストーバーク選手にボールが渡りましたが、惜しくもトライまで届かず。こぼれたボールを相手選手に蹴り出されてしまいます。
この日二度目の決定的な場面でのミス。攻め込んではいるものの中々スコアに結びつかずもどかしい雰囲気。
会場には少し雨も落ちてきました。
14分
近鉄アタックのミスからターンオーバー。NTTコムが狭い左サイドへボールを運びそこからグラウンドを広く使い右側へ大きく展開、NTTコム13番カラウリアヘンリー選手のアタックを下がりながらのディフェンスで受けてしまった近鉄。内側にサポートについていたNTTコム2番須藤選手にオフロードパスを繋がれトライを奪われてしまいます。
小倉選手のゴールキックは外れ 3-18
もうこれ以上点差を広げられてはいけない近鉄。16分に20番タウファ選手、21分に18番才田選手、23番吉川選手、26分に17番田邉選手、16番永下選手、22番三原選手を投入。試合の流れを変えたい場面。
その後も一進一退の攻防。雨の影響もあってかお互いにハンドリングエラーが目立ち得点動かず時間だけが刻々と過ぎていきます。
79分
近鉄敵陣ゴール前5mマイボールスクラム。残り時間僅か何とか1トライを返したい近鉄。6番佐藤選手、20番タウファ選手、18番才田選手のサイドアタックから右へ22番三原選手→10番重光選手とパスが繋がりますが、ここも相手ディフェンスに阻まれます。
最後はラックからこぼれ出たボールをNTTコムに蹴り出されノーサイド。
~試合終了~
近鉄ライナーズ 3-18 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
近鉄後半の反則数2、スクラムも修正され相手を押し込んでターンオーバーする場面も見られましたが、チャンスを生かしきれず本来の力を出し切れないまま悔しい結果となりました。
この結果をしっかりと受け止めて、もう一度自分達を見つめ直し次節に向けて妥協することなく準備を進めていきます。
後半はしっかりと修正が出来たスクラム。
熱いプレーでチームを鼓舞!天満選手
司令塔として成長を見せる三原選手
トップリーグ100試合出場達成の金選手
グリーティングタイムの様子
トップリーグ100試合出場を果たした金哲元選手コメント
「ゲームには負けてしまいましたが、100試合出場達成できたことは個人的にはとても嬉しく思っています。ラグビーをずっと続けてきて、これまで大きな怪我もなくここまでやってこれたので、丈夫な身体に産んでくれた親に感謝しています。またここまで支えてくれた家族、チーム関係者、先輩、後輩、全ての人に感謝したいと思います。ありがとうございました」
【監督記者会見コメント】
「はじめに弊部にとって初めての宮城県でのトップリーグの試合ということで、このような素晴らしい環境で試合が出来た事を、宮城県協会はじめ関係者皆様に感謝申し上げます。また先週に引き続き、金哲元選手がトップリーグ100試合達成という偉大な記録を打ち立てました。心より祝福したいと思います。
昨年のTOP4のチームにも引けをとらないチーム力とタフさを兼ね備えたNTTコミュニケーションズさんの強みを最後まで中々消すことができず、このような結果になりました。これからまだまだ試合は続きますのでしっかりと準備して次の試合に臨んでいきます。」
【豊田キャプテンコメント】
「今回の試合はあまり良いところがなかったというのが率直な意見です。相手が良くて、近鉄が悪かった、それがスコアに出た形になりました。金さんの100試合出場を勝利で祝うことができなったのは残念です。トップリーグは一週間あきますので、もう一度立て直して次の試合に挑みたいです。」
トップリーグは1週間空きまして、次戦は9月23日(金)16:00より東大阪市花園ラグビー場第2グラウンドでHonda HEATとの練習試合になります!
引き続き近鉄ライナーズへの御声援よろしくお願い致します!
(写真:石坪 隼)